井戸掘り仕組み

富山市婦中町大ハマリ

14/03/03  2月の22日から1週間 富山県富山市府中町に井戸掘りに行ってきました。予定では2日の工期で出かけたのですが 実は大ハマリ。
いろいろ勉強にはなりましたが えらい疲れました。
婦中町の現場は 現地施主さんからの情報ではご近所で30mくらい掘って井戸水が出ているとのことだったので 掘削パイプ40mを用意していきました。また現場の地形をネットで調べ まぁ 簡単に出るかな?って感じで現場入りしました。
現場で最初に掘削機を仕掛けた地点は1.5m~2m地点で玉石に当たり掘削できませんでした。場所を変えても同じことでした。現場は田んぼの上に土を盛り造成したとの情報を得て下図のような想像をしました。一般的に田んぼの造成地は田んぼの表面に30cm程度の砂を挽きその上に砕石 そして表土を置くのが一般的です(例外は条件により多々ある)。 砂 砕石は水を逃がす役目をしていて地上が液状化するのを防いでいます。
田んぼの造成地
隣りの田んぼのGLから判断して3m以上の盛り土はないなと判断しました。井戸掘り用掘削機では玉石が邪魔で掘れないので、オーガーを使って元々の田んぼ面まで掘ることにしました。玉石を拾い出すために200φのオーガーを使いました。1mを過ぎると
玉石がころころ出始め、その後砂の混じった玉石が出始めました。ここまでは想定内です。田んぼ面まではどんなに深くても3m以内だろうと考え続けました。
200mmのオーガー掘削機
 2mを超えると川原の砂とかなり大きな玉石が出始めました。オーガーで取り除けない玉石は地上から3mの取り棒で1個 1個 ライトで地下を照らしながら玉石を拾い上げます。大きな玉石を拾い上げたら 再びオーガーを挿入して掘り進みます。しかしいくら掘っても掘削抗が崩れ 掘削抗の横から玉石と砂が入り込んで また玉石拾いを始めます。1日で50cm 進めません。しかし3m下の田んぼの層まで行けばなんとかなるとがんばりました。
地中の砕石 玉石
この位の玉石がゴロゴロでます
結局3m60cmまで掘っても状況が変わらないので、ここを造成した業者に聴いてみたら この造成地では「3mから5mの砕石を入れた場所もある」とのことでした。大きな造成地では 造成地全体のバランスを取るために もともと窪地だった所には大量の砕石が入るそうです。もちろんこの造成地でも3m以下の所もたくさんあるとのことでした。3m60cmまで堀り進むに4日かかりました。弊社のオーガーでは砕石を拾い上げながら掘り進む限界に達しました。この地点から単管を4m打ち込んでも田んぼの土は出てこなかったので ここでgive upです。長野ですとほとんどの地層の情報が得られるのですが、この情報が井戸堀には非常に重要です。
井戸水が出なければ一切請求できないので。
富山県富山市婦中町現場風景