長野市川中島今里井戸現場

長野市川中島は掘削困難地域

14/12/10 長野市川中島は犀川の扇状地で犀川氾濫時に大量の玉石が流れ込んでいます。今回掘削した今里の葡萄畑は 犀川より4m高い標高で水脈は8m前後。近くには露天掘りの採石場があり瓦礫層は深い。 井戸屋にとっては掘削困難地帯です。500mmクラスの玉石は4時間も5時間も削り貫く時間が必要です。その石が花崗岩のような硬い石ならもっとかかります。1日掘って1cmなんてことはざらにあります。
 今回はトリコンビットで掘削してみました。トリコンビットは硬い石でも掘削できるのと柔らかい層でも幅広く使えて 便利ですが落とし穴もあります。掘削はベントナイト等で掘削抗をしっかり固めていかないと 掘削抗が崩れてトリコンビットを塞いでしまったら もうお手上げです。引きぬくのは困難です。 掘削はゆっくり掘削抗を固めながら堀進みます。大きな玉石に当たったら掘削機の回転をできるだけ早くしてじっくり待ちます。 3時間以上かかるのはざらにあります。ここで注意することは削り貫いたところを引き上げもう一度削り治します。要は掘削穴を大きくしておかないと後で引き抜けなくなります。 この作業は削り貫くのと同じ時間がかかります。これをちゃんとしておかないとトリコンビットと掘削パイプを地中に置きざらすハメになります。何十万円の被害がでることでしょう。 このような地域ではとても20万円では井戸は掘れません。
長野市川中島今里地層図

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